相続税計算の仕組み(3つのステップ)
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(1)お亡くなりになった方の正味財産(課税遺産総額)を計算
正味財産は、遺産からマイナスの財産である債務額(および一部の非課税財産)と基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いて算出されます。
(2)正味財産(課税遺産総額)に対する相続税の総額を計算
正味財産を各相続人に法定相続割合で分割した場合の各相続人の財産額に税率をかけ、各相続人ごとの相続税額をいったん計算し、それらを合算して相続税の総額を算出します。つまり、正味財産の額と法定相続人が確定していれば、相続税の総額は自動的に確定することになります。
(3)各相続人の納税額の計算
実際の遺産分割は法定相続割合で行われるわけではありません。したがって、(2)で算出された相続税の総額を実際に相続した財産額の割合で各相続人に割り振ります。ここで各相続人に固有の要因で税額の控除などが行われて、各相続人の納税額が決まります。
以上の計算過程から、相続税の節税は「(1)において正味財産をいかに少なくするか」「(3)において誰にどのように相続するか」に依拠することがおわかりいただけると思います。 -